神様ぁ〜！ 私は『殺処分』なんて言葉大嫌いよ！ 『メイ』ちゃんみたいな孤児にはもうさせないでね！！
【 昨年３月の地震で被災された皆様には
心よりお見舞い申し上げます 】
私はアロマセラピスト
『アロマ・アヴェニュー』は私のお部屋の名前です
今日から読んで頂ける方の為にも
少しずつお話を進めていきますね
私のお部屋では生徒さん達と
アロマ医療のお勉強をしているんだけど
認定試験のない時は
いつも脱線ばかり
雑談と言っても
れっきとしたカウンセリングをしているつもりなんだけど
アロマ医療ではこのカウンセリングも
とっても大事なんですよｲｲﾜｹﾀﾗﾀﾗ
今回もアロマについての説明はもう少しお休みして
本題が途中になってしまっていたから
続きをお話ししますね
《エピソードＮｏ．１０−５９》
【普段は結構おしゃべりでも
お相手の前では超寡黙】
「先生 きのうのお話を病院の仲間に話したら
やっぱり“アロマ・アヴェニュー”の猫ちゃんたちは
いいとこの出身ばかりだと思っていたって
みんなビックリしていましたぁ
中でも教室に来たことがあって看板猫ちゃん達と
少しでもモフモフした経験のある子たちは
いつも先生に『アロマトリートメント』されているから
自分たちの髪よりもよほど綺麗だって
羨ましがっていましたぁ」
そうだったの 今まで皆さん達は
そんな風に見ていらっしゃったのかしら
良くもあり悪くもありってとこかな
今までは事情があってあまりこの子達の素性の事は
公には話せなかったんだけどね
あなた達はどう思っているのかしらね
もしあなた達がとっても立派なお屋敷から出てきたら
それを見た方は皆さんあなた達を
それだけで由緒あるご令嬢だって見るのかしらね
私はあなた達がどんなに立派なお屋敷から出てこようと
路地裏の長屋から出てこようと
あなた達自身を見ているつもりだから
見るポイントが少し違うのかしらね
いい意味では教室の看板ネコさん達が
幸せそうに見て頂ければそれはそれで嬉しいわ
私も幸せになって欲しいって願っているからね
でも本当はこの子達の真の境遇も見て欲しかったのよ
この『メイ』ちゃんを保護した時も
獣医さんも言ってみえたけど
本当にギリギリの状態だったのよ
どう見てもまだ母親のお乳しか飲めない状態だったから
脱水状態を起こしているのと恐怖からか
最後の力を振り絞って泣き叫んでいたのよ
とにかく獣医さんで検査するにも
先ずは命を取り留めて検査できるだけの
体力を回復しないといけなかったから
獣医の先生にも懸命な処置をして頂いたし
退院してからも旦那様が２４時間体制で体調を見たり
少しでもたくさんミルクを飲ませたりして
実の子を育てる時よりも大変だったわ
保護した時から３００ｇギリギリの状態だったけど
少しずつ体重が増えてきても血液検査が出来るまでは
完全にほかの子達と隔離する様に言われていたから
『メイ』ちゃん専用の部屋で育てていたのよ
この子の名前を『メイ』って付けた時は
獣医の先生もハッキリ雌雄を判断できなかったんで
女の子がいいなって思いから付けたのよ
でも少しずつ大きくなってきて
睾丸が降りだしてからは立派な男の子になったわ
「先生 わたし達も最初に聞いた時は
女の子だと思ってましたぁ
獣医さんで検査が出来る様になってみんなと一緒に
『教室デビュー』した時は
立派なタマタマがあったんでビックリしましたぁ
でも教室の中をコロンコロン走り回って
スッゴク可愛かったですぅ」
そうね でも『メイ』ちゃんは
実の母親の愛情はほとんど知らないのよ
大事な母親の免疫ももらっていないしね
母親が心ない人間に『殺処分』されてしまった事を
本人は知らないから 見方を変えると
ある意味良かったのかも知れないけど
その分私達の責任は重いと思うわ
だからこの子には幸せになってもらわないとね
私の旦那様が個人で保護活動をしてるって言ったけど
もちろんボランティア仲間には
獣医さん達が中心になって活動してみえるのよ
でも本当に残念な事は直ぐ身の回りに
平気で『殺処分』をしている連中がいるから
無駄な争いを避けて余計な犠牲者を出さない為にも
敢えて人知れず保護活動をさせて頂いているのよ
神様ぁ〜 私は『殺処分』なんて言葉大嫌いよ
『メイ』ちゃんみたいな孤児にはもうさせないでね
お願いねっ
