神様ぁ〜! 歳を重ねるのは失うばかりじゃないのよ かけがえのない宝物を手に入れてると言ってね!!



  猫さん達の可愛い日替わり画像【 鯖 サバトラぬこを愛する会 鯖白 】            



  【 3年前の東日本大震災で被災された皆様には
  
       心よりお見舞い申し上げます 】



  私はアロマセラピスト
   『アロマ・アヴェニュー』は私のお部屋の名前です
   今日から読んで頂ける方の為にも
    少しずつお話を進めていきますね

  私のお部屋では生徒さん達と
   アロマ医療のお勉強をしているんだけど
  認定試験のない時は
   いつも脱線ばかり

  雑談と言っても
   れっきとしたカウンセリングをしているつもりだけど
  アロマ医療ではこのカウンセリングも
   とっても大事なんですよイイワケタラタラ

  今回もアロマについての説明はもう少しお休みして
   本題が途中になってしまっていたから
    続きをお話ししますね

  《エピソードNo.14−152》
  【普段は結構おしゃべりでも
   お相手の前では超寡黙】

 「先生 大変ですぅ
   きのう『定年退職』になってしまいましたぁ
    歳を聞いたらまだ50なんだそうですよぉ
     いがいと若いなぁって思ったんですけどぉ
      まだ働けそうなのにぃ・・・」

  あらあら あなた達の病院のどなたかが
   お辞めになったのかしら
    でもおかしいわね

  私はお勤めしていないからよく分からないけど
   確か去年の4月から65歳まで全員雇用が
    義務付けられたんじゃなかったかしら
  だから60歳ならまだ分からないでもないけど
   50歳で『定年退職』とは
    いくら何でもちょっと早いんじゃないの

  それかその方は正社員契約と言うより
   パート契約をされてる方なのかしら
    まだ働けそうなのにそれにしても早いわね

 「先生 そうなんですよぉ
   まるでパートさんかと思ってしまいますけどぉ
    もうきのうで退職して
     来月からは壊されてしまうみたいですぅ」

  えぇっ ちょっと待ってよ あなた達それって
   『国立競技場』のお話しでしょ
     もぉ 紛らわしい言い方はおヤメなさい

  まぁ 確かに2020年のオリンピックが
   東京に決まらなかったら
    まだ壊されなかったかも知れないけどね
  だって1964年の『オリンピックマーク』が付いた
   想い出深い競技場だから
    ほかに選択肢はなかったのかしらね

 「先生 なんでもどんどん便利にするために
   新しくなっていくのは
    仕方がないことなんですかぁ
     時々考えてしまうことがあるんですよぉ

  『国立競技場』ほど
    大きなお話しじゃないんですけどぉ

  わたしが生まれ育った『在所』を建て直すとき
   わたしも子供のころからよく遊んでたから
    けっこう悲しかったんですけどぉ
  あの気丈なお婆ちゃんがみなの前では
   言葉にはしなかったんですけどぉ
    かげで号泣している姿を
     わたしは見てしまったんですぅ
      それを思い出すとせつなくてぇ・・・」

  まぁ その気持ちは誰の中にもあるでしょうね
   「それを乗り越えて」 なんて格好いいことを
     周りの方から言われたとしてもね
  あなたのお婆ちゃんだって
   もともとはお爺ちゃんと苦労されて建てられた
    お家なんでしょ

  歳をとるとモノも 果ては肉体も
   この世からなくなってしまうって言うのは
    頭の中で分かってはいても
  そう簡単に理解出来るものではないと思うし
   理解したいとは思わないわ

 「先生 でもあの大きな『お子ちゃま』は
   そんなことまったく関係ないようなお顔をして
    笑顔ルンルンで『国立競技場』へ
     飛んでったみたいですよぉ

  感傷的なものはみじんもないみたいで
   ただ久し振りに『青い衝撃』が見られるって
    それだけを言い残して
     出かけちまったんですよぉ」

  アハハハハハッ 私のところの
   大きな『お子ちゃま』も
    嬉しそうなお顔をして『ビデオ』を担いで
     飛んでいったみたいよ

  あの二人は何度でも『ブルーインパルス』は
   見てるはずなのに
    どこがそんなに夢中にさせるのかしら

  もしもよ 1964年のあの時みたいに
   『カラースモーク』で大空に
     『五輪』のマークを描くんだったら
       私も生で見たかったけどね

  あとで教えて頂いたんだけど
   当時『浜松基地』の5人のパイロットが
    絶対に失敗が許されない東京上空で
     五輪を描く壮絶なドラマがあったそうよ

 「先生 あとたった6年もすれば
   こんどこそ『本番』が見られるんですよぉ
    わたしの母だってまだ幼かったんでぇ
     ホントはあまりよく覚えてないって
      言ってますからぁ
       次は親子三代で見られますぅ」

  私は6年も先のことは分からないのよ
   だって昔から『薄命』だって言われてるもの
    だからあなた達がとっても羨ましいわ
     いつまでも丈夫そうで・・・

 「先生 はいはい その『薄命』とか
   『短命』ってのはいつも聞いてますけどぉ
  この『教室』に初めて来たときより
   キレイになられた気がするんですけど
    『薄命』って文字も霞んできたような
      気がしますよぉ
       きっと『薄命』が待ちくたびれて
        錆びちゃったんだと思いますぅ

  それに 『ナントかっ子』は長生きするって
   わたしのお婆ちゃんがいつも言ってますぅ」

  ねぇ ちょっと待ってくれる
   私の『薄命』が錆びちゃったって

  そうね 分かったわ 私の婆やが
   『ナンとかに交わればナンとかになる』って
    よく聞かされてたから仕方がないわね
  まぁ そうと分かればお互い長生きしましょ
   なぁ〜んて思ってると
    ホントに長生きしそうよ

 「先生 100まで わたし達は99まで
   ともに白髪の生えるまで・・・」

  ダメよ 私やっぱり 先に倒れそう・・・

  神様ぁ〜 歳を重ねるのは失うばかりじゃないのよ
   かけがえのない宝物を手に入れてると言ってね

  お願いねっ